

「出産内祝い」とは?
出産内祝いの「内」は身内のことをいい、本来はお祝いをいただいたかに関わらず、お祝い事のあった当事者自ら行うものでした。
現代ではそういった意味は薄れつつあり、出産祝いをいただいたお礼と出産の報告の意味で「出産内祝い」が贈られています。

「出産内祝い」の4つの基本マナー
基本マナー1.出産内祝いを贈る相手
出産内祝いは、お祝いをいただいた方全員に贈りましょう。主に家族・親戚、友人や職場の上司・同僚などからお祝いをいただくものですが、基本的には全員にお返しとして出産内祝いをするものと覚えておきましょう。ただし、親しい間柄であればお互い様ということで事前に相談の上、送り合わない場合もあります。
基本マナー2.出産内祝いを贈る時期
出産内祝いは産後30日頃、つまりお宮参りの頃に届くように贈るのが理想です。遅くても産後2か月頃までには送るのがよいでしょう。
またこの時期はお祝いをいただく時期でもあり、いただいた当日中または翌日までにはお礼の電話をするかお礼状を送るなど、早めにお礼と受け取った旨の連絡をしましょう。
内祝いを先に送った場合は「ささやかですが内祝いをさせていただきました」とお伝えしましょう。

基本マナー3.出産内祝いを贈る相場
出産内祝いの相場はいただいたお祝いの金額に対して、「半返し(いただいた金額の半額)」もしくは、3分の1の金額のものが一般的です。
年上の親族・目上の方には、お祝いが比較的高額になる場合もあることから「3分の1」の贈りものを、年下の親族・目下の方には「半返し」相当の贈りものを選ぶとよいでしょう。また、いただいた金額以上の贈りものはかえって失礼にあたるので、注意しましょう。
基本マナー4.出産内祝いの熨斗の種類
出産内祝いの場合は品物を覆う掛け紙で包み、水引は何度でも結び直すことができる慶事用の「赤白蝶結び」をして包装します。熨斗と水引が印刷された「のし紙」が使われることも一般的になっています。
のし紙の上部中央には目的に合わせて「内祝」「出産内祝」などとして、水引の下中央には赤ちゃんの名前を書きます。この時、ふりがなをつけるとより丁寧な印象です。
熨斗のマナーについてはこちらでも詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてみてくださいね。

「出産内祝い」のNGマナー
出産内祝いはおめでたいご報告やお祝いへの感謝をするものです。そのため一般的に縁起が悪いとされる品物・品数、またそれを連想させるものは避けてアイテムを選びましょう。
「縁切り・別れ」を連想させる「刃物」や「割れるもの」、また、偶数は割り切れることから「別れ」を連想させるため内祝いでは注意が必要です。また、数字の「4」や「9」は、「死」や「苦」を連想させ、同様に注意が必要です。
その他、下着・靴下など、「下に着用するもの」「踏みつける」ものは特に目上の人には避けましょう。
さらに、相手の好みから大きく外れるような個性的すぎる贈り物や高額すぎる贈りものにも注意が必要です。

「出産内祝い」Q & A
Q.出産内祝いを贈らない場合もある?
A.特に近しい間柄の場合、事前に「出産内祝いはいらない」と言われることもあるでしょう。産後大変だからとお気遣いいただいている場合は配偶者と相談し、出産内祝いを贈るかどうかを決めるのが良いでしょう。
また、いただいたお祝いの金額によって、半額のものをお返ししようとするとあまりに少ない印象をうける場合はお礼の一言と、別の機会に合わせて贈り物をするのも良いでしょう。配偶者や親に相談し、相手との関係性によって判断をしましょう。
Q.出産内祝いを贈る時期が遅れてしまったら?
A.贈る目安とされている産後30日前後は、出産内祝いの準備をするにはとても大変な時期でもあります。受け取る側も理解はしてくれるはずですので、遅れたお詫びの一言を添えた挨拶状を同封したり、直接贈り物を手渡しするなど、相手への心遣いを感じていただけるようにしましょう。
Q.複数人の連名でお祝いをいただいた場合は?
A.仲の良い友人や同僚、兄弟から連名でお祝いをいただくことも少なくはありません。お礼としての出産内祝いは半額から3分の1程の金額でお返しを準備します。
例えば10,000円相当のお祝いを3人の連名でいただいた場合には、一人1,600円前後の出産内祝いのギフトを贈るのが良いでしょう。
Q.いただいたお祝いの金額がわからない場合は?
A.出産祝いの金額がわからない場合も、まずは品物をインターネットなどで調べて確認するようにしましょう。それでも判断できない場合は、内祝いの相場である3000円~5000円の贈りものが良いでしょう。
ただし相手との関係性も考慮し、判断に迷う場合は親や近しい人に相談して選ぶのがおすすめです。