

「新築内祝い」と「引っ越し内祝い」、違いは?
「新築内祝い」と「引っ越し内祝い」は、どちらも同じと考える方も少なくはありません。実際には「新築内祝い」というと個人の住居だけでなく、企業が商業店舗やビルを新築したことのお祝いの意味があり、「引っ越しい内祝い」は「中古マンションの購入・賃貸への引っ越し」のお祝いを意味します。
内祝いはもともと、お祝いごとがあった際に、親族や近しい間柄の方々へお披露目・おもてなしをするというもの。お祝いをいただくかどうかにかかわらず、今後もお世話になる方を新居や引っ越し先にお招きしてお披露目をすることはもちろん、 いただいたお祝いへのお礼として贈りもをする場合もあります。

「新築・引っ越し内祝い」の5つの基本マナー
基本マナー1.新築・引っ越し内祝いを贈る相手は?
お祝いをくださった方全員に、お礼の贈りものをしたり、お披露目の会を用意したりしましょう。 今後も良いお付き合いを続けていくためにも、必ず感謝の気持ちを伝えてお返しをするのがマナーと言えます。
特に両親や近しい親戚、友人など日頃から交流のある方々には、新しい住まい・お部屋のご案内をしながらおもてなしすることで感謝の気持ちがより伝わるでしょう。 また、遠方に住む方へは、転居報告とお祝いへのお礼を書き添えて贈り物をすることも一般的です。
ただし、相手との関係性にもよるため、極端に気を使わせてしまわないようにパートナーや身内と相談して準備をしましょう。
基本マナー2.新築・引っ越し内祝いを贈る時期
内祝いをする時期としては、転居して片付けが落ち着く1~2カ月後が目安となります。さらに後になってしまう場合には、転居のお知らせとお招きしたい気持ちをあらかじめお伝えしておくのが良いでしょう。
また、お招きした際にはお祝いでいただいたお品が飾ってあったり、実際に使われていたりすると贈った相手も嬉しいものですから、自然に目に入るような心配りができると印象も良いでしょう。
贈り物をする場合も、転居から1~2か月後までには届けられるようにしましょう。

基本マナー3.新築・引っ越し内祝いの相場は?
新築・引っ越し内祝いの相場は、両親・親戚であれば、一般的にいただいたお祝いの3分の1~半額程度といわれています。高額のものをいただいた場合は、3分の1程度でも失礼にはあたりませんが、前提としてきちんと感謝の気持ちを示しましょう。
いただいた品物の金額がわからないときは、インターネットなどでおおよその金額を確認し、内祝いの参考にしましょう。また、近しい間柄であれば内祝いの金額にこだわりすぎず、新居でのおもてなしや食事も喜んでいただけるでしょう。
基本マナー4.新築・引っ越し内祝いに使うべき熨斗の種類
新築・引っ越し内祝いでは品物にのし紙をかけ、紅白の蝶結びの水引を使用します。蝶結びの水引は「繰り返しあっても良い縁起事」で用いられるものです。
のし紙の表書きには「内祝」または「新築内祝」としましょう。のし紙の下部分には、贈り主の名入れをします。複数人が同居する場合は、右側から目上の人順に記載します。
熨斗のマナーについてはこちらでも詳しく紹介しているのでぜひ参考にしてみてくださいね。

基本マナー5.新築・引っ越し内祝いに向かないギフトアイテム
内祝いは幸せのおすそ分けでもあることから、一般的に縁起が悪いとされる品物・品数、またそれを連想させるものは避けて贈りものを選びましょう。
「縁切り・別れ」を連想させる「刃物」や「割れるもの」、また、偶数は割り切れることから「別れ」を連想させるため内祝いでは注意が必要です。また、数字の「4」や「9」は、「死」や「苦」を連想させ、同様に注意が必要です。一方で、「8」は末広がりでおめでたい、ペア商品は2つでひとつ、12は1ダースとなり奇数ととらえられるなど、あえて選ばれるものもあります。
その他、下着・靴下など、「下に着用するもの」「踏みつける」ものは特に目上の人には避けましょう。お祝いの気持ちより金額に注目される「現金・金券類」も印象は良くありません。
内祝いを贈る相手を不快にしないよう注意が必要です。
新築・引っ越し内祝いNGマナー
お祝いをいただいたことへのお礼は、当日もしくは翌日中には電話でまず一報するなどし、「贈り物をさせていただく・新居へのご招待を考えている」などお伝えするようにしましょう。いただいてそのまま時間が経つと印象がよくありません。
また、相手の生活スタイルや家族構成を考えずに内祝いの贈り物を選ぶこともNGです。たとえば、留守にしがちの方に事前連絡なく郵送したり、一人暮らしの方に多すぎるグルメセットも好まれないでしょう。
なお、お披露目のためにお招きする場合は、交通手段・最寄り駅やアクセスに関する情報を適切に伝え、相手が迷うことなく訪問できるように段取りが必要になります。

新築・引っ越し内祝い Q & A
Q.新築・引っ越し内祝いに向いているギフトは?
A.贈る相手の趣味や好みの影響を受けにくい日用品や、日持ちのする食品などが人気です。また、自分で選ぶ楽しみがあるカタログギフトは、相手の好みに詳しくない場合にも間違いのない定番ギフトのひとつです。
Q.新築・引っ越し内祝いを手渡ししても良い?
A.直接顔を合わせてお礼を言い、内祝いの贈り物をお渡しすればより丁寧な印象になります。ただ、手渡しできる距離に住んでいるのであれば、新居にお招きして一緒に食事をしたりお部屋を案内するのも喜ばれるでしょう。
Q.複数人から連名でお祝いを頂いた場合の内祝いは?
A.例えば友人5人から5000円相当の新築・引っ越し祝いを貰った場合は、半額の2500円を合計金額の目安として、ひとりずつ贈り物を用意しましょう。 新居にお招きして、手土産にギフトをお持ち帰りいただくのも一つのアイディアです。